NY旅行記録(2014)

NYスタディツアー報告会in大阪を終えて

・共著『思春期サバイバル』好評発売中です(←この左横にある本です)。
・11月16日(日)毎日新聞に掲載されました(就職試験関連)
・11月30日(日)都内勉強会でお話します
・12月10日(水)東京弁護士会の勉強会でお話します
季刊セクシュアリティに掲載されました
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先週末は関西に出かけておりました。写真は、紅葉のきれいな嵐山

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保津川下りで紅葉を楽しんできました。本格的な見ごろは、1週間先らしい。川下りは全肯定で約2時間弱くらいかかるんだけど、やっぱり季節柄ちょっと寒いわけ。んで、寒いなぁと思ったところに、おでん甘酒を売っている船が近づいてきて、ええ商売やなぁと思いました(笑)

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甘酒を飲んでいたら、目の前に一瞬だけがかかった。ラッキー。


さて、関西行きの目的は、大阪でのNYスタディツアー報告会でした。

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写真は、若者たち(右)と、手話通訳さん(中央)と私。
NY旅行のレポートはこちらにも書きましたが、同じものを見聴きしても人のリアクションは様々で面白いです。今回、スタディ・ツアーに参加した若者たちは、それぞれが国内で「夢プロジェクト」という企画を考案・実行するまでが「宿題」なんだそうです。そのプロジェクトの中身はLGBTと医療について関西で考える学生団体を立ち上げることや、立命館大学の学内でレインボーパレードを企画するなど。



立命館大のレインボーパレードは既に実現したそう!スピーディ!
LGBTに限らず、国籍や民族などのダイバーシティを訴えているはっきりとしたコンセプトに、ちょっと感動…。

NPO法人カタリバの今村さんが「若者が求めているのは、答えを教えてくれる人ではなくて、解決すべき問いを示してくれる人だ」と言ってたけど、そういう意味で、それぞれが新しい「問い」を持って動いているのは素晴らしいな、と思いました。一緒にNYで、時差ぼけに目をこすりながら、巨大サンドイッチ責めに遭い(金がなくてサンドイッチばっか食べてた)、夜中までディスカッションしてきた甲斐があったな……としみじみ思う報告会でした。また、みんなと勉強したいです。

コクチ★NY報告会のお知らせ!

・共著『思春期サバイバル』好評発売中です(←この左横にある本です)。
季刊セクシュアリティにエッセイを書きました 
Synodosに記事を書きました 
・10月に大阪で開かれるセクマイ支援全国大会で分科会やります。 
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週末は、淀川区の講演でした!
大阪市淀川区は「LGBT支援宣言」をしている世界的にも珍しい役所で、入口のところにレインボーフラッグがあって、役所のカウンターにもあちこちレインボーがあって、かなりスゴいことになってました。
講演は幅広い年代の方が集まってくださりうれしかったです。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。

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写真は講演の翌日、虹色ダイバーシティの村木さん、wakaちゃんと山に登った後にケーキにかじりついている図。フォークが無かった(笑)

さて、こちらのブログでもルポを掲載してきたNYスタディ・ツアーですが、主催団体のLGBT YOUTH JAPAN報告会を開催するそうです。

東京:10月26日(日)午後
関西:11月16日(日)

会場や時間の詳細は近日中とのことです。両日ともに、私も参加予定。
 
※東京の詳細はこちら

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ツアーのお話、ナマで訊きたいという方は是非お見逃しなく! 

NY7日目記録◆「LGBTと人種」

・共著『思春期サバイバル』好評発売中です(←この左横にある本です)。
季刊セクシュアリティにエッセイを書きました 
Synodosに記事を書きました 
・9月27日、大阪市淀川区で講演します
・10月に大阪で開かれるセクマイ支援全国大会で分科会やります。 
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記憶と情熱の新鮮なうちに記録をばシリーズ。 

スタディツアー1日目の様子はこちら:    「LGBTとガン」 
スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ」 
スタディツアー3日目の様子△呂海舛蕁АLGBTの高齢者デイケア
スタディツアー4日目の様子,呂海舛蕁Аトランスの法的サポート
スタディツアー4日目の様子△呂海舛蕁АLGBTと依存症」 
スタディツアー5日目の様子はこちら    :「LGBTと家族
スタディツアー6日目の様子,呂海舛 :「同性婚とその戦略」 
スタディツアー7日目の様子,呂海舛 :「LGBTと病院
(※掲載確認中の団体がさらに1件あります。)

さて、いよいよツアー最終日の夜。

訪問したのは、アジア・太平洋諸島(API)系のLGBTのための団体GAPIMNYでした。

GAPIMNY:Gay Asian Pacific Islander Men of New York
ゲイ男性向けの活動がメインで、主に女子系にFocusした姉妹団体としてQ-WAVEがあるそうです。
※共同代表はトランスで、トランスの運動にも積極的にコミットしています。

お話をしてくれたのは、デニスさんと団体のメンバー。

「ゲイの雑誌をめくればわかる。イケてる男として出てくるのはたいてい白人ばかり。そういうことなんだ。LGBTでありながらアジア系でいることのロールモデルがない。さらに、アジア系の人たちは受け身だとか従順だとか、困ったステレオタイプを持たれているんだ。」

LGBTの問題を語るときに、そこで想定されるLGBT当事者や家族は特定の集団(白人、健常者etc.)に偏りがちで、アジア系の人たちの体験や、家族のあり方は特に注目されにくいそうです。

アジアといっても幅広いけれど、共通しているのは家族のあり方が白人社会とは異なるということだった。一人ひとりの権利を認めよう、というアプローチよりも、それぞれのカタチは異なっていても家族なんだというメッセージのほうが、アジア系のコミュニティでは受け入れられやすいんだ。」



実際、Asian Pride Projectという名前で、家族との関係にフォーカスしたビデオメッセージや、LGBTの子どもを持つ親が登場するテレビCMなどを作ってきたそうです。CMのテーマは、

「Family is still familly ――and Love is still love, 
(子どもがLGBTであるとわかっても、家族だってことは変わらないし、子どもへの愛も変わらない)

you tubeには無かったけれど、こちらのリンクから見られます。
それぞれの言語で話してくれて、ぐっとくるよ。

+++++++++++++++++++++

 GAPIMNYは活動を開始してから今年で25年目。
 
・交流やピアサポート(ピクニックなど)
・政治的なアクション

の2つを活動のテーマとしています。

 「大きな事件があったのが1991年。ミュージカルの『ミス・サイゴン』がNYで初公演されたときのことだった。ベトナム戦争の悲劇を描いた作品だったのに、主人公のヒロインのキャストに白人を起用したんだよ。アジア・コミュニティは騒然となった。でも、the Centerでは、LGBTで楽しく『ミス・サイゴン』を観に行くイベントが企画されたんだ。そこで抗議したのが、政治的アクションの始まりだった」。

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…目に浮かぶようだわ。「みんなが楽しめるイベント」じゃないものをLGBTコミュニティとして応援してしまう「う”ああああああ」という焦燥感(苦笑)

2010年には、有色人種おことわりのバーやクラブのオーナーに申し入れをしたよ。アジア人がそこにいくと『お前の服はカジュアルすぎてダメ』って断られるのに、白人が同じ服装だとOKなんだ。アメリカでは差別禁止法で、宗教や性的指向、民族を理由とした入店拒否は禁じられているので、アクションをおこした結果、オーナーは飲食店経営の免許を取り上げられることになった。

旧正月に、中華街の中でLGBTのパレードをやったり、アジア系コミュニティの中にも働きかけをしているとのこと。文化やバックグランド、コミュニティによって異なる課題がある中で、戦略もそれぞれ違うよな〜と思いました。

NY7日目記録 「LGBTと病院」

・共著『思春期サバイバル』好評発売中です(←この左横にある本です)。
季刊セクシュアリティにエッセイを書きました 
Synodosに記事を書きました 
・9月27日、大阪市淀川区で講演します
・10月に大阪で開かれるセクマイ支援全国大会で分科会やります。 
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記憶と情熱の新鮮なうちに記録をばシリーズ。 

スタディツアー1日目の様子はこちら:    「LGBTとガン」 
スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ」 
スタディツアー3日目の様子△呂海舛蕁АLGBTの高齢者デイケア
スタディツアー4日目の様子,呂海舛蕁Аトランスの法的サポート
スタディツアー4日目の様子△呂海舛蕁АLGBTと依存症」 
スタディツアー5日目の様子はこちら    :「LGBTと家族
スタディツアー6日目の様子,呂海舛 :「同性婚とその戦略」 


6日目の午後はもう1団体訪問したのですが、掲載許可待ちのために先に7日目(最終日)の報告をば。

7日目の朝は、Mount Sinai Beth IsraelというLGBTの患者のよりよいケアについて取り組んでいる病院を訪問しました。入院施設の充実した大病院ですな。

 

同病院のLGBT対応についての動画はこちら。
オープンにしている当事者の医療関係者がいるのは心強いですね!

お話をしてくれたのはバーバラさん。

私自身はthe Centerで20年以上、LGBTの健康問題について取り組んできた経歴を持ちます。この病院では、LGBTのダイバーシティに取り組み始めて3年。日々進歩し続けているところで、やらなくちゃいけないことは、まだたくさんあるわ。

Human Rights Watchが毎年、医療機関のLGBT対応度について調査していているけど(Health Equality Index)、その中で、この病院はリーダーの称号をもらいました。1回きりじゃなくて、毎年評価され続けるためには、取り組みを進めていかないとね

同病院は、

・「患者の権利規定」「職員の差別禁止規定」にLGBTについて記載
・同系列の病院をすべて含めたスタッフ35000人に向けてLGBT対応の研修を計画
(現在では半数まで実施済み)
WebにLGBTが安心して受診できるような動画や情報を載せている
LGBTの高齢者デイケア(SAGE)
健康なんでも相談を毎月実施している

などに取り組んでいます。問診表やカルテの中での工夫については、ちょうど今学会などでも議論されているところで、今のところタッチしてないとのことでした。

「地元のフレンドリーな病院も紹介します。カレン・ロードというLGBTフレンドリーで有名な病院ともコラボしています。ここは外来専門(入院施設はない)なので、患者さんの容体に応じて、お互いを紹介し会う形です。LGBTの人たちは、多少遠くても安心感のある病院がいいと言いますね。」


「アメリカでは入院するときには、自分がもともと使っていた薬の使用を中断させられることがよくあります。これで困るのがトランスの人たち。ホルモン療法が継続できないリスクがあるんです。病気だけを診るんじゃなくて、人間をまるごと観ることが大切です。」

病院のHPに掲載されていた、LGBT×医療関係のリソース集も、結構興味深い。
「トランスの人が医療従事者に話したほうがいい10のこと」みたいなリストが載っています。

 +++++++++++++

こちらの病院は、教育機関(向うの医学部)が併設されていることも特徴。
LGBTのケアについて考える医学生サークルのメンバーにも話を聞いてみました。

医療ギョーカイは保守的なんだ。病院に就職するとき、面接ではLGBTのことを話すなっていわれたこともある。だからLGBTについて前向きに考えている先輩や、研究をしている先生たちのデータベースを作りたいなって思っているよ。あと、カリキュラムについても、もっともっと改善していきたいね

変わってきてうれしいなってすごく思うの!入学して1〜2年目でも、問診の取り方の授業では”どうやったら丁寧にセクシュアリティに関することを患者さんに尋ねられるか”というトピックをとりあげてくれた!

学校ではLGBTやアライに対する奨学金制度(4年間継続)の導入をはじめたそう。研究や活動に関心のある方は、よかったら活用してみてはいかがでしょうか。

 

NY6日目記録 「同性婚とその戦略」

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Synodosに記事を書きました 
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記憶と情熱の新鮮なうちに記録をばシリーズ。 

スタディツアー1日目の様子はこちら:「LGBTとガン」 
スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ」 
スタディツアー3日目の様子△呂海舛蕁АLGBTの高齢者デイケア
スタディツアー4日目の様子,呂海舛蕁Аトランスの法的サポート
スタディツアー4日目の様子△呂海舛蕁АLGBTと依存症」 
スタディツアー5日目の様子はこちら:「LGBTと家族

さて、スタディツアー6日目は3団体を回るハードな日でした。

午前中には某大銀行のダイバーシティ・グループ(内容は省略)。午後の1軒目はLGBTの若者の自殺予防で著名な「the Trevor Project」にお邪魔した後、同性婚のアドボカシー(政策提言)をやってきたthe Marriage Equalityの事務所を訪れました。

順序は逆だけれど、先にMarriage Equalityの報告から。

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いやー、面白かったです。
最初は正直、「はぁ…同性婚かぁ」って思ってたんです。

自分は同性婚やパートナーシップ法が必要なのはわかるけれども、積極的にその運動にコミットすることは避けてきました。それは自分は日本にいて、LGBTの問題のなかでも同性婚やパートナーシップの問題にフォーカスしようとする人達が、ときに自分たちの「その問題」しか考えていないように思うことが多かったからです。貧困や「絶望」の渦中にある人達から、いかに「その問題」が遠く、疎外感をもって感じられるのか。あるいは「結婚=幸せ」というシンプルな価値設定が、いかにその価値観(いわゆるロマンティック・ラブ・イデオロギー)や「家族」に疲れ切った人達をがっかりさせるものなのかを、もう少し考えてほしいと思うことがとても多かったのです。

もちろんそうでない人も知っています。彼らなら、自分がいま書いていることを理解することができるはず。
同性カップルの法的保障は、本来は、「希望」を増やすための強力な方法のひとつだと思います。そういうアプローチをしてもらえるならいいのになーって、いつも思っています。

さて。上記のような価値観で、いわば私は半信半疑でこの問題を捉えていたのですが、この日出会った彼らは、高度に戦略的なアドボカシー団体でありながらも包括的な視点を強く打ち出していたのでした。

++++++++++++++++++

お話をしてくれたのは、Marriage Equalityのブライアンさん。
彼らの団体では、一般の人たちむけの意識改革(教育)を行っていて、いろいろなキャンペーンや電話かけなどを行っています。

人が結婚しようとするときの理由には、

^Α Love)
家族 (Family)
かかわり (Commitment)
に‥保護 (Protection)


があり、い里澆法的保障によって達成されるとのことでした。LGBTの活動家たちは、それまでい砲个りフォーカスした話し方を運動の中でしていたのですが、どうやらそれでは一般の人たちからの共感を得られにくい(みんな法的保護のことを一番に考えて結婚するわけではなくて、家族になりたくて結婚することが多かったから)ことに気が付き、家族(Family)にポイントをおいた活動にシフトしていったそうです。

さらに彼は、一般的な話として、LGBTコミュニティの課題としてホームレスの若者や、トランスジェンダーのこと、いじめや自殺、雇用条件のことが深刻であることに触れた上で、これらの問題が解決されるべきだということ。さらには、この団体の次の目標として、全ての州で同性婚が可決された後には、

・Lived Equalityの追求
(Legal Equalityの逆で、本当に人間の心の中から生まれる平等の意識。法律だけが出来ても、生きやすい社会とは言えない。特にトランスジェンダーの扱い方における問題でこの考え方は重要とのこと)

・LGBT以外の問題へのコミット
(低賃金や移民問題、投票率の低さなど、LGBTとは直接関係のない問題へのコミット)

を考えている最中だと話してくれました。

これを聞いたら「同性婚って、どうせお金持ちの健康な白人ゲイの……」みたいなことは言えなくなりました。
ええ、なんでこんなにラディカルでありながら、同性婚のロビイングなんか出来るんだろう?
保守派の議員から嫌われたりしないの?

「コミュニティの中でも、どうせ白人ゲイの金持ちの話でしょ、みたいに言われていた。でも調査をすれば、僕たちはみんなが金持ちじゃないことはわかったし、同性婚の運動のリーダーの中にもトランスの人はいたよ。わからないことはたくさんあるし、僕もトランスのことは全然無知だった。それでも話し合う中で理解していったんだ。」

「僕たちの活動は80%は教育で、20%がロビイング。どの政党にも話しにいくよ。ただ、誰に話しにいくのかは選べるけどね。保守的な人に話しかけるためには、3つのポイントがあるんだ。
投票行動を変えなくても、宗教を変えなくてもいいし、”賛成も反対もしない”って立場でも大きな前進だと捉えている。いろんなステレオタイプを溶かして、実際に当事者に出会って、物語を聞いてほしい。そうしたら、きっと心や考え方が変わるだろうから。」

その3つの方法とは、

・同じことばを話すこと
・その人の持っている価値(Value)を尊重すること
・ちゃんとつながり、対話すること


だそうで、アメリカにおける保守派の価値の中では、「小さな政府」という考え方(プライベートなことには政府は首を突っ込むべきでないので、ゲイが愛し合うことまでは保守派は禁止しない)や、「金・ビジネス」(儲かることは正しいこと)、「黄金律」(目には目を、歯には歯。自分がしてほしいことを他人にもするべきだという考え方)が有効だったということでした。

こりゃ、戦略的にもすごく面白いな。

「家族を連れていくといいんだ。いじめられた子どもをつれていって、もしこれがあなたの娘だったら、どうですかと尋ねる。あるいは、もしあなたが結婚できる権利がなければどんな気持ちがしますか?って尋ねるんだ。」

法律を作ることは、現在のシステムでは多数決で勝たなければいけないということ。
法律を作ることは、線引をして、認められる「こちら側」と「あちら側」を産むこと。
それは数の論理であり、力の論理でもあり、「正義」では必ずしもない。政治は、血が流れない戦争だけれども、この社会で生活をするためには、法的平等はやはり必要。

その現実を見据えたうえで、無邪気さではなく、高度に洗練された手法を模索している彼の賢さに触れることができて、あぁニューヨークに来てよかったな、と思いました。

NY5日目記録★「LGBTと家族」

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スタディツアー1日目の様子はこちら:「LGBTとガン」 
スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ
スタディツアー3日目の様子△呂海舛蕁АLGBTの高齢者デイケア
スタディツアー4日目の様子,呂海舛蕁Аトランスの法的サポート
スタディツアー4日目の様子△呂海舛蕁АLGBTと依存症」 

少し間があいてしまった。
ツアー5日目は、LGBTの親の会であるPFLAGのミーティングに参加した後、LGBTの子育てに関する無料マガジン「Gay Parent Magazine」の編集長の御宅に御邪魔してきました。

まずは1件目のレポート。
PFLAG:PARENTS,FAMILIES AND FRIENDS OF LESBIANS AND GAYS

LGBT当事者の親やきょうだい、家族、友人のための分かち合いの会で、日本では「LGBTの家族と友人をつなぐ会」が同様の趣旨でミーティングを開催しています。
自助ミーティングだったため内容はここには書けないのですが、基本的には、日本の親と悩み方はほぼ似ているなという印象。ただ、ミーティングに来ている家族の民族的な背景はバラバラで、それゆえに、親どうしのやりとりが、ときにチグハグしている印象はありました。

例えば、こちらってカミングアウトが日本とは比べようがないくらい重要なことだとされているけれど(Silence=Deathというのは政治的にはその通りだけど、個人の生活はそれだけでは済まない部分もある)、国や親戚づきあいのコミュニティにおいては、その意味合いが全く異なってくると思われるわけです。そいう家庭ごとの事情の違いのようなものを、日本の「つなぐ会」よりもより濃密に感じたかな?と思いました。

 2件目のGay Parents Magazineは、郊外にある編集長の御宅にお邪魔してきました。                     
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雑誌の雰囲気はこんな感じ。
表紙を飾るのは同性カップルと子どもたち。結婚しているカップルも、そうではないカップルもいます。

編集長のアンジェリーンさんは、もともと別の雑誌を編集されていた方。1990年代後半にご自身が養子を迎えるにあたって、この雑誌を創刊したそうです。最初は友人のカップルに表紙をお願いしていたけれど、その後続々と「自分たちを載せてくれ」という問い合わせが来たのだとか。広告の大半は私立学校、あとは精子バンクなどでした。

「子育てに必要ないろいろな知恵は、母親がアドバイスに載ってくれた」というアンジェリーンさん。
「LGBTだから孤立したりとかは特に感じたことがなかった。子どもどうしが仲良くなって、お互いの家族で交流することもあったけど、特に問題はなかったわ」

娘さんは現在、大学1年生。5歳のときに、幼稚園の友だちから「どうしてお母さんが二人いるの?」と尋ねられて「だって、あたしがそのほうがいいと思ったんだもん」と答えたそうです。かわいい…。

日本でも、レズビアンの母親を持つ友人にインタビューしたところ「もう物心ついたときから普通にそうだったから、特に考えたりはしなかったよ」とのことで、その家族内におけるフツーって、周りから「どうして?」と訊かれても「フツーだから」としか答えようのない部分を秘めているんだよなぁってことを思いました。



そういえば、マンガの「ニューヨーク・ニューヨーク」(ちょっと古い)でもゲイ・カップルが養子を取る描写があった。思春期になった娘さんが学校新聞の記者の少年にあれこれ失礼なことを聞かれて怒るナイスなシーンがあるけど(その後二人は急接近というありがちな展開w)、この作品も1990年代に描かれたもの。日本では、男性と結婚して離婚したレズビアン・カップルが連れ子を育てているケースはあるけれど、それ以外はあまり耳にしない。同性カップルの子育ては、やっぱりここでは歴史が古いんですな。
 

NY4日目記録★「LGBTと依存症」

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スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ」 
スタディツアー3日目の様子△呂海舛蕁АLGBTの高齢者デイケア
スタディツアー4日目の様子,呂海舛蕁Аトランスの法的サポート

TLDEFの後は、LGBTで精神疾患を抱える人たちのためのデイケアを訪問しました。
 
その名もRainbow Heights Club
ビルの1フロアを借りて、ミーティングのための部屋やキッチン、ちょっとしたカウンセリングのための部屋が用意されています。住所の情報は無し、ここの利用者は基本的には会員制みたいです(非会員のアクセスは回数制限などがある模様)。下のフロアにはカウンセリング機関があって、自傷他害のおそれのあるときには主治医に連絡をとるそうです。

精神疾患の中でも、ここではアルコール依存症や薬物依存症に加えて、さらにうつ病や境界性パーソナリティ障害(BPD)、躁うつ病などの問題を抱えている人がメイン。

・DSMの定義の中でaccess 1に該当すること(そこまで深刻ではないこと?)
・場の安全を守るためのルールを守ること
・しらふであること
・現在、きちんとセラピーに定期的に通っていること
・できれば処方薬服用をしていること
・LGBTであること


が利用の条件で、夕飯を一緒に作って食べたり、様々なテーマについて自助ミーティングで話したり、アートやカラオケを楽しんだりできます。
その日の夕飯は、チキンのせご飯でした。

ミーティングでは、はじめに呼ばれたい名前と、呼ばれたい代名詞を名乗ることから始めます。
He,Sheの他には、ZeやTheyといった、性別を問わない代名詞もあって、これによってお互いの性自認を尊重しあえるようになるそうです。これを最初にやるのは、すげーな。

日本でもここでもLGBT当事者には依存症の問題を抱えている人が多くて、昨今はLGBTの関わる自助グループも多く現れているようです。

※こちらの相談先リストに詳しいです。
LGBTと周囲の人のための相談機関一覧

私もごく親しい人たちが苦労しているのを観てきたし、むしろその炎の中にいるので、個人的な相談もしてみたところ、「セレニティ・プレーヤー(平安の祈り)って知ってる?」と言われました。

神様、私にお与えください。
変えられるものを変えるつよさを、
変えられないものを受け入れる落ち着きを、
そして、ふたつのものを見分ける賢さを。


……ここでも、新しい画期的な方法なんか、やっぱりないんやろか。

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この施設ではNo Use(いっさい使わない)という文化を大切にしていて、基本的にはセンターの利用は「しらふ」の人に限定されているけれども、ミーティングの中では「ハーム・リダクション」について話す会もあるそうです。

ハーム・リダクションとは、薬物をまだやめようと思っていない/やめられない人が、少しでも危害を少ない方法でサバイブしていくためのサポートをしようという考え方で、おいらがこれまで習ってきた中では、

・ニードル・チェンジ(衛生的な針を渡すことで、HIV感染などを防ぐ)
・決められた部屋での薬物利用を促す(安全なところで使ってもらう)
・生活相談や愚痴、ご飯の作り方などの話をしつつ、生活力を向上する
・薬物使用について御説教しない(孤立を防ぐ)


などが該当する模様。

ハーム・リダクションの文化と、No Useの文化ってたぶん考え方が結構違うように思うんだけど、その辺はあまり突っ込んで訊けませんでした。

No Useの文化だと「周りの人は何もできない。底つきするしかないよ」と多くの人が言うんだけど、「底つき」するまでにボロボロになっちゃう人は多いし、新たな外傷を得たり、10年も20年も「回復」のために時間がかかる現状って「しんどいなぁ」と思ってます。

でも、依存症ってそういう「しんどいなぁ」そのものなんやろなぁと思うことがあったり……。
おいらは依存症者当事者ではないから、一番「しんどいなぁ」なんは、その人なんやろけど。
 
このセンターでは、「おれ、ここでも差別されてるんちゃうか」「いっぱい説明して闘わないと自分のいられる場所がなくなってしまうんちゃうか」って必要以上に疑わなくて済むようになるのは、すごくいいと思ったし、ここがあったら気持ちが救われるかもな、という日本の友だちの顔がちょっと浮かびました。

 

NY4日目記録★「トランスの法的サポート」

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さて、このツアーで最も楽しみにしていた1つが、トランスの法的サポートをしている団体の訪問でした。

TLDEFTransgender Legal Defense & Education Fund
 

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これはニューヨーク州が、法的な性別変更のための要件を緩和したというニュース。
性別適合手術なしでも性別を変えられるようになったそうです。動きが活発ですごいな。

話してくれたのは、ノアさん。ソフトな感じのFTMの方でした。

TLDEFで取り組んでいるのは、トランスの人たちの法的サポート名前を変えるプロジェクトを大きく展開していて、あとはトランスのロッカーやトイレ使用についての裁判や、運転免許証の発行に関するトラブルなどの問題を取り上げているとのこと。あまり個人案件や民法上の訴訟は取り扱わず、どちらかといえば法律や社会制度全般に関わる大きなものを扱っているようです。

「弁護士とか法的サポートというと、お金かかるんじゃないの?」と訊いたら、ここはプロボノといって、プロの弁護士の人たちがボランティアで働いています。法律で年間50時間までは、就業時間内でのボランティアが認められているために、「いつもとは違う仕事がしたいな」と思う弁護士の人などが喜んで関わってくれるのだとか。

・名前を変えるプロジェクト
名前を変えること自体は、それほど難しくなくなっている模様。診断書がなくてもいけるそうです。
このプロジェクトをきっかけに、他に困っていることを聞くこともできるとのこと。

・トランスのロッカーやトイレ使用についての裁判
髭の生えたFTMの人が、公営プールで「女用のロッカーを使うか、来るな」と言われて裁判をしているとのこと。過去には、MTFの人が職場の女性用ロッカーやトイレを使用できないとするネガティブの判例もあるんだとか。

・ 運転免許証
日本では運転免許証は「性別欄のない身分証明書」として、トランスにとっては非常に重宝されるけれど、こちらでは州によっては大変だそう。性別が記載されていて、写真撮影の際には「変装禁止」と書いてあるので、MTFの人がメイクをして写真を撮ることを拒否される事例が多発。裁判で闘っているそうです。

・法的な性別変更
国レベルでは、性別適合手術なしで性別を変更できても、州レベルでは変更できなくて困るそうです。
 
こちらでは、MTFの人が、就職できず社会からも排除されてセックスワーカーをやっているというのは、すごくよくある話。社会の中で、FTMとは違ってMTFは外見からすぐにわかってしまうことがあって、差別されやすいしヘイトクライムにも遭っているそうです。
また、正規の医療にアクセスできなくてネットで薬を買っちゃう子や、ヤバい病院につながる(いわゆるトランス向けの貧困ビジネス)というのはこちらにもあるそう。地方の人たちは、病院にいくために旅行しなくちゃいけないので、こういうところを使ってしまうらしい。ヤバい病院は、HPには何の広告も出してないのに、パスワードを言うとやってくれる。スパイ映画か。

「すごく問題なことの1つに、刑務所やホームレスのシェルターが、出生時の性別で分けられてしまうことがある。MTFが暴力を振るわれたり、FTMが男性用のシェルターに入ったもののレイプされてしまったことがあるんだ。トランス専用の部屋を作ってくれって、要望している。」


抱えている問題は、日本と結構同じみたいでした。

僕は26歳になるまで、トランスジェンダーのことを知らなかったレズビアンだと思ってコミュニティに馴染もうとしたこともあったけど、いまはトランスゲイとして暮らしているよ。いまでは4、5歳のトランスの子が親御さんと一緒にコミュニティに来ることもあって、時代がこんなに早く変わるものなのかと思って、びっくりしてる。

トランスゲイは、トランスゲイを集めたイベントやインターネットで出会っているそうです。
非トランスのゲイと付き合うときは、お互いの身体に慣れていなくてびっくりすることもあるけど、徐々になんとかなることもあるんだとか。
バック・エンジェルみたいな筋肉がなくても大丈夫だよ、とのことでした(笑)

続く。 

NY3日目記録★「LGBTの高齢者デイケア」

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季刊セクシュアリティにエッセイを書きました
Synodosに記事を書きました
・9月27日、大阪市淀川区で講演します
・10月に大阪で開かれるセクマイ支援全国大会で分科会やります。
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記憶と情熱の新鮮なうちに記録をばシリーズ。

スタディツアー1日目の様子はこちら:「LGBTとガン」
スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター
スタディツアー3日目の様子,呂海舛蕁Аgoogleの社内グループ」 

昨日(9月13日)は1日オフの日だったので自然史博物館世界貿易センター跡に行ってきました。
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控え目に表現しても、鼻血が出そうでした(笑)

さて、NY3日目の報告をば。狂気に満ちたgoogleを出た後は、LGBTの高齢者向けのデイケア・センター「SAGE」を訪問しました。

SAGEServices and Advocacy for GLBT Elders

ビルの1フロアを利用した施設では、

・だらだらできるスペース
・インターネット・ルーム

 (インターネットを自由に使えて、パソコン講座もやっている。)
・無料での夕飯を提供
・さまざまなお楽しみプログラム

 (歌手が来たり、体を動かしたり)

などが行われていて、オバマ政権になってから連邦政府からの資金を得て広いスペースを使えるようになったそう。

この会では高齢者に対してセックス・ポジティブな姿勢を大切にしているので、ネットルームではオンラインでの出会いも楽しめるのだとか。すごいな。
この日は、午後に有名歌手がチャリティで歌ってくれるとのことで、超フィーバーしてました。
団体としてはLGBT団体に高齢者のことを話したり、介護関係者にLGBTのことを話したり、政策提言をしたりしているそうです。 

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日本では高齢者の介護は、家族が担うものだという意識があります。
先日出た既婚女性の意識調査を取り上げたニュースでは、

「介護は家族で」大幅減少 既婚女性の5割超が「親との同居」に否定的
(産経新聞、2014年8月8日)
 
「年を取った親は子供夫婦と一緒に暮らすべきだ」賛成:44・6%
「親の介護は家族が担うべきだ」賛成:56・7%
 
まだまだ家族意識って強いことが伺えます。

んでも、アメリカでは成人した親と子どもが同居することは珍しく、高齢者が老後ひとりで暮らすことはネガティブなこととは思われていないとのこと。

日本では「独身の子ども」とみなされたLGBTが、親の介護要員として駆り出されることが多くあるけれども、こちらではそういう話もあまりないとのことでした。
 
いわゆるLGBT向けの老人ホームも全米に何か所かあり、全部で2000人の居住スペースがあるとのこと。お金持ち向けではなくて、寄付を活用して比較的安く利用できるんだそうです。
でも、待機者リストがすごく長くて、なかなか入りにくいみたい。 

実際に、ここに来ているお年寄りたちにお話を聞いてみました。

お話をしてくれたのは60代後半のレズビアン・カップルのふたりと、80代のレズビアンの方。

「日本の親子丼っておいしいよね!」
「私たちは犬を飼っているの。ゲイの犬なのよ!あなたは動物は飼ってる?」
「マクドナルドはクソ」


……自由奔放な感じでした(笑)

「あたしたち30何年も付き合ってるの。はじめて彼女の家にいったとき、彼女はハンバーガーを作ってくれて、すごくそれがマズかったわ!」

今のところ、こちらで出会うover60のレズビアンの人たちは、怖いものがないかのように話してくれますな(笑) 

 運営スタッフの方に話を伺いました。

「ぼくたちは議員に働きかけるときには、全ての政党の議員に働きかけます。保守派の議員に話すときもあります。大切にしているのはリアリティです。」

「とあるレズビアン・カップルがいました。何十年も一緒にいて、結婚指輪のかわりに、いつも胸にダイヤモンドのバッチをつけていました。あるとき、 片方の人はパーキンソン病になって、パートナーの人は本当に熱心に看病をしました。それは本当に、深い愛がなければできないような献身的な看病です。こういう話は心を打つんです。」


その後、この方は亡くなり、二人は結婚ができなかったので遺産相続の面でも多額の不利益をこうむってしまった、という話が続きます。

ちょっとヒネくれた見方をすれば、「美しい愛」や「美しい家族像」って、それをあまりに称賛しすぎると、他の誰かを押さえつけてしまう部分もあるんだけれども、事実としてときに愛は存在する。素晴らしい物語も。

誰かの人生の体験談って、正しいとか間違ってるとかじゃなくて、重みがあるんだよね。 

続く。
 

NY3日目記録★「googleの社内グループ」

・共著『思春期サバイバル』好評発売中です(←この左横にある本です)。
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スタディツアー2日目の様子,呂海舛蕁Аコミュニティセンター
スタディツアー2日目の様子△呂海舛蕁АNY大のセンター


滞在3日目は、googleの社内にある「ゲイグラーズ」を訪問しました。



googleの人たちは、自分たちのこと「グーグラーズ」と呼ぶのだけど、 
ゲイのグーグラーズだから、「ゲイグラーズ」と言うそうです。年配の社員は「グレイグラーズ」、ユダヤ系の社員は「ジューグラーズ」って言うんだそうです。名前おもしろい。

まずは、google社内の探検もとい見学から。
機密が厳しいので、写真が撮れなかったけど、社内はまるで大人の遊園地みたいでした。

・普通やったら予約のとれない有名シェフによるタダ飯 (超豪華)
・レゴ・ルーム(もともと昼食ができあがるのを待っている間社員がレゴで遊ぶことが流行したので、それならいっそうレゴの部屋を作ろうということでできた。よだれがたれそうだった)。
・レクレーション・ルーム(リフレッシュのために、卓球台やビリヤード台はもとい、パックマンゲームもたくさんある)。
・会議室がなぜか地下鉄の車両のデザインで、クリエイティブ


どないやねん。

仕事の裁量も自由だから、家でやってもいいし、休みもたくさんとれる。
服装も、誰もスーツなんか来てないし、社内をスクーターで移動する人もいるくらい自由。

そもそもLGBT以前に、超クリエイティブで、わくわくしていて

「なんや、ただの狂気か」

というのが正直な感想(笑)

ゲイグラーズは、毎月集まってランチをしたり、リンゴ取りにいったり、パレードに参加したり、ジョージ・タケイ(有名な俳優でゲイであることを公表している)を招いたりと、独自のゆるやかな繋がりを楽しんでいる模様でした。代表とかがかっちりいるわけではなくて、リッチな大学LGBTサークルみたいな感じ。

「プライドパレードには300人の社員が来たんだ。そのときはアライの人たちもステッカーをつけて仕事したり、アンドロイドのキャラにレインボーをつけたTシャツを着たんだ」。

「大学のときに活動をがんばったから、それを面接でアピールして採用されたよ。いろいろ就職活動に戦略はあると思うけど、フレンドリーじゃない会社では働きたくないしね」。


なんか、そこまですごいと、日本の99%の労働者はしょんぼりしてしまいそうやで。

googleは狂気に満ちているので(笑)おそらく、日本企業がなにかを「カイゼン」していったところで、このクオリティのものにはたどり着けないと思いました。職場にレゴルーム造ろうとかいったら、自分の身の危険を感じるわ。

ただ、ひとつ思ったのは余裕や遊び心(あるいはムダ)って大事なんやなということ。

googleは結果をシビアに判断する戦略的な会社だと思うけれども、日本的に「それ何があるの?」と妙に厳しく足をひっぱってしまうのではなくて、新しいアイデアを「それいいね!」って取り入れていることこそが、一番の機動力なんだなと思いました。

あと、日本は「おっさん」支配があかんと思う。「女性の活用推進」とかいうけど(日本の企業では95%の管理職が男性なので大事なんだけど)、おっさん支配度をいかに下げるかが、日本におけるダイバーシティ問題のキモではないかとふと思いました。

続く。

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遠藤まめた

LGBTの若者支援と自殺対策に取り組むFTMトランスジェンダー。SLE(自己免疫疾患)持ち。

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